漢方は人の体の状態を整え、西洋医学によって開発された「医薬品」に頼らずとも体調を回復できる体をつくるのに役立ちます。
そのため効果が出るまでにはある程度長い時間がかかったり、体質によっては効果がなかったりといったようなこともあるのですが、根本的な体質改善を目指すのであれば、漢方の役割は非常に大きな物となるでしょう。
さて、現代社会は「ストレス社会」になっているとも言われており、皮膚科などには「ストレスニキビ」の悩みを抱える人が多く訪れるようになりました。
こうしたストレスニキビに関しては皮膚を殺菌消毒する薬などが処方されることが多くなりますが、ニキビの治療は漢方でも十分に可能です。
ストレスニキビを改善する漢方薬
ではストレスニキビに効く漢方薬にはどういったものがあるのかというと、代表格となるのが「柴胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ)」という漢方です。
この薬は10ないし11種類の生薬を組み合わせて作られたものであり、神経の高ぶりを沈めて、心身を落ちつかせる作用があります。
高血圧や動脈硬化に伴う諸症状や神経系の症状、不眠症状にも効果が高く、「ストレスが原因の症状」があるという場合には高い効果を発揮してくれるでしょう。
またストレスによるイライラを感じた時にニキビが悪化するという場合には「肝鬱化火型」というタイプに分類がされますから、そうした症状を抑える効果がある「加味逍遥散」と、体質に合わせて処方される別の漢方を組み合わせて服用することも効果が期待できます。
しかし漢方の効果を最大限に引き出すには、それぞれの体質をチェックする必要があります。
ニキビ治療をしっかりと行いたい場合には、しっかりとした医師の診察を受けましょう。